エアー着ぐるみのできるまで

エアー着ぐるみの特徴は、なんと言っても軽い!涼しい!そして、コンパクトに収納出来る点にあります。

エアー着ぐるみは、キャラクターの形状に合わせて縫製した布の内部にブロアー(送風機)の風を送り続けることによって膨らみます。そして、布の縫い目から少しずつ内部の空気を逃しているため、常に空気を送り続けても破裂することはありません。また、アクターさんの体に接触する部分は少なく、ブロアーの風が常に着ぐるみ内部に循環しているため、既存の発砲スチロールやウレタンの着ぐるみに比べると随分涼しいです。

キグルミックスのエアー着ぐるみは、防水性の裏地の上にボア生地を被せる二重構造でお作りしているので、ふわふわもこもこのキャラクターをそのままのイメージで再現可能です。

エアー着ぐるみ」のできるまでをご紹介します。

1.図面作成

エアー着ぐるみの実製作がはじまりました。まずは1/10スケールの図面を作成します。

全体のイメージや着用者の身長とのバランスを考えて設計していきます。エアー着ぐるみの場合は、頭を大きくしても収納に困りません。ミックスくんも少し大きめのLサイズに設計しました。

図面作成

2.型紙・生地の裁断

3Dモデリングソフトを使用し、着ぐるみの形状を図面取りに再現するための型紙を作成します。

型紙作成

3.芯材製作

型紙を元に形状を生地にトレースします。生地を裁断・縫製した後、空気を入れて膨らませてみながら、形状に問題がないか確認します。

芯材作成

ある程度形状が見えてきたらイメージを掴むためにプリントした仮のパーツを貼ります。

パーツ位置決め

写真では小さく見えるかもしれませんが、正面の頭幅はだいたい1m10cmくらいあります。これからお耳が付きますが、耳の幅を入れると1m50cm前後と相当な大きさになります。

4.芯材完成

エアー着ぐるみミックスくんの芯材が完成しました。

芯材完成芯材4

横から見るとお耳が長いです。ウレタンの時と違うのは、空気を通すために頭から足下まですべて繋げながら縫製している点です。今回はLサイズの頭なので、アクターさんの腕の関節よりも着ぐるみの首の位置が低いのですが、中で腰を屈めて手を動かすことは出来ます。

エアー着ぐるみは、アクターさんの頭にヘルメットを付けなくても空気でパンパンに張って自立するので、内部の空間は自由度がとても高いです。

5.仕上げ縫製

縫製の作業に入ります。表面の生地と裏地を合わせながら、きれいに縫製していきます。

手の縫製

頭部の縫製

 

6.仕上げ作業開始

さて、前回の行程で縫製した芯のセシーナ生地とボアの生地を合体しました。

二重縫製

パーツ作成

紙にプリントした目と途中段階の鼻です。鼻はウレタンの時と同じ「発砲スチロール+伸びの良い合皮」で作っています。

仕上げ3

目はビニールクロスとスモークフィルムを使って仕上げを行っています。

7.仕上げ作業完了・最終チェック

エアー着ぐるみミックスくんが完成しました。

お尻の位置にある送風機からしっかり空気が取り込まれています。

着ぐるみ完成

最終監修後、収納袋と段ボールにしっかり梱包して納品させて頂きます。

完成後のたたみ方確認

 

ミックスくん仕様

着ぐるみタイプ:エアー着ぐるみ

着ぐるみサイズ:Lサイズ

納品時の無料オプション:予備バッテリー1台、バッテリー充電器1台、クールベスト1枚(保冷剤3つ付き)、パーツ別収納袋

 

完成

その他、何か気になる点やエアー着ぐるみ製作に関するご質問などあれば、なんでも聞いてください。

エアー着ぐるみミックスくんも、キグルミックス工房でふわっと膨らむのを待ってます!

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工房責任者

衣笠プロフィール

衣笠 留美(キヌガサ ルミ)

キグルミックス工房責任者。素材の選定から納品に至るまでの実務全般・スケジュールの管理・お客様への窓口業務を行っています。
工房責任者であり技術職としての経験を活かし、明快でわかり易いご説明・ご提案を心掛けています。

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